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過活動膀胱とは
過活動膀胱は、膀胱にうまく尿が貯められない疾患です。我慢できない尿意が急に起こったり、トイレに間に合わず尿を漏らしてしまったりする場合、過活動膀胱である可能性が高いでしょう。トイレが近い方も、疑われます。
過活動膀胱に罹患すると、尿が十分に溜まっていないのに、膀胱の筋肉が収縮し、尿を出そうとします。
お薬などを約12週間続けても改善しない場合や、副作用などで治療が難しい場合、難治性過活動膀胱と呼ばれます。
過活動膀胱の症状
- 尿漏れがある
- 急に抑えられない尿意が起こる
- トイレに間に合わず、尿が漏れてしまう
- 夜寝ていても目覚めて、2回以上トイレに行く
- 起きているあいだ、8回以上トイレに行く
など
過活動膀胱の原因
加齢・肥満・高血圧・メタボリック症候群・骨盤臓器脱などが原因だと考えられています。
また、膀胱の機能は、脳やせき髄により制御されています。そのため、脳出血・脳梗塞・脳腫瘍・パーキンソン病などの脳の病気や、せき髄損傷・多発性硬化症・脊椎変性疾患などのせき髄の病気が関係しているケースがあります。
過活動膀胱の治療法
お薬による治療
抗コリン薬の内服やB3アドレナリン受容体作動役薬によって治療をおこないます。口内乾燥や便秘などの副作用が強く出る方には、経皮吸収型のテープもあります。
トレーニングによる治療
膀胱訓練や骨盤底筋体操など、機能の弱まった部位を鍛えて症状を軽くする方法もあります。
膀胱訓練
尿をなるべく我慢する訓練です。
はじめは、尿意を感じてから5~15分など短時間からはじめ、少しずつ排尿間隔を延長していきます。15~60分単位で排尿間隔を延長し、最終的には2〜3時間の排尿間隔を目指します。1度の排尿量が200~400ml程度溜められるのが理想です。
骨盤底筋体操
骨盤底筋を強化する訓練です。訓練の基本姿勢は、次の3つのいずれかです。
- あおむけでひざを立てる
- 椅子に座る
- 立ったままで、両手を机につける
そのうえで、膣と肛門を強く締め、5秒たったら10秒間力を抜きます。これを5回おこないます。次の同じ動きをより早いペースで5回おこないます。
磁気(電気)刺激治療
磁気や電気で刺激を与えることにより、骨盤底の筋肉や、膀胱や尿道の神経を刺激し、その働きを調整します。
過活動膀胱の予防法
- 水分を摂り過ぎない
- カフェイン摂取を控える
- 膀胱訓練や骨盤底筋体操をおこなう
- 外出時、トイレの位置を確認する
- 尿とりパッドなどをつける
- すぐに排尿できる服装をする